オリジナル小説

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勘違い吸血鬼ばかさねちゃん

第三話 催眠ってなんですかい?

「三番テーブル、天丼2!」 「はい!」 「カサネ、次はカウンター席にBセット持ってきなさい!」 「ほいなっ」 右手に丼ぶり二つ、そして左手におかず日替わり焼肉定食をお盆に持ってオレは指示通りに店内をすたすた。満席の合間を縫って、飯を運ぶ。 ...
勘違い吸血鬼ばかさねちゃん

第二話 好きってなんですかい?

「じゃあな、ばかさねー」 「ばかさね君、気をつけて帰るんだよ」 「ばかさねさん。今日は体育の時間、どうもありがとうございました。それではまた明日」 「おお。皆、またなー」 部活に向かう準備をしている奴や、よく片隅でくっちゃべってる(どうやら...
勘違い吸血鬼ばかさねちゃん

第一話 吸血鬼ってなんですかい?

オレは双葉|重《かさね》。仲のいい友達には『ばかさね』と呼ばれてる。 下の名前だけじゃ足りないってんで、長く呼ばれちゃってんだ。この愛されっぷり、オレがどれだけの美少女かなんて、語るまでもなく分かちゃうもんだよな。 さて、そんなクールビュー...
勘違い吸血鬼ばかさねちゃん

勘違い吸血鬼ばかさねちゃん・目次

ばかさねちゃんは元気です!
私は彼女の魔嬢(まじかるすてっき)

最終話 私は彼女の魔嬢(まじかるすてっき)

最終話 私は彼女の魔嬢(まじかるすてっき) 光降る。そんな見出しの記事が出たそうだ。 それは私達の創ったひまわりを形容したものであり、唐突に現れた、世界の全てを覆う怪物が消えた後。見えなくなってしまったと思っていた太陽が再び顕れてくれたこと...
私は彼女の魔嬢(まじかるすてっき)

第十六話 日廻

第十六話 日廻 青は空高く、茜は未だ早く、闇は遠すぎた。そんな遙かな空と地の間隙を埋めているのは、多色の流動、魔物の生。隆起し、膨らんだその形はいかにも肥満体のグロテスク。主に全体が丸に近くなってしまっては、どんな生き物の似姿も見て取ること...
私は彼女の魔嬢(まじかるすてっき)

第十五話 楠川

第十五話 楠川 真昼に生じた空の洞からは、それは、高みから落ち込む、薬剤。いいや、青い彼の言い方だと、漢方が近くあるだろうか。その色は、空を映さず、青くない。むしろ、聞き及ぶばかりの黄昏の紅にも夜の黒色にもそれは似通っていないようだった。 ...
私は彼女の魔嬢(まじかるすてっき)

第十四話 青色

第十四話 青色 目の前にあるのは、深い青。藍に留まらず、しかし紫とも行かず、水色とはとても呼べない重みのそれ。ぬるりと表面を流れたその色は、瞳の上だけで支配を示した。 私が見えない天上の、あるいはそれは空の色だったのか。彼方から彼を乗っ取っ...
私は彼女の魔嬢(まじかるすてっき)

第十三話 歪形

第十三話 歪形 私は、恋を知らない。愛は、多分見知ったものと思うのだけれど。そう、今まで私の好きは、どうしても恋愛に届くことはなかった。 異性。私は彼らをあまりに知らない。お父さんにお兄さんだってよく分からないというのに、それより離れた他人...
私は彼女の魔嬢(まじかるすてっき)

番外話四 アリスの白い恋

番外話四 アリスの白い恋 大須の本家は、化け物の集まり。 決して悪口ではないそんな事実を知るものは、そう多くはない。瀞谷町でも、その地に深く根付いた家々、中でも縁ある分家で同類の楠川家においてしか、そんな伝承は最早真面目に語られてはいなかっ...
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