空を飛ぶ程度の――

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第十四話 ゆっくりしたい

「っ、くうっ!」 「はいっ、一夏くん残念ー」 「うわっ!」 どすん、というよりもずどん。そんな音とともに地面に突き刺さり、機械と人で出来た奇妙なオブジェと化した一夏を冷然と見下ろし、ロシアの第三世代ISのカスタム機、ミステリアス・レイディを...
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第十三話 極み

IS学園第三アリーナ。遮蔽フィールドによって、存分に戦闘行動を採ることが出来るこの場。逆に言うならば檻の如くに閉じられて空へ向かうこと難しいそんな閉鎖空間にて、大空の自由を体現する一機があった。 旧いそれ――打鉄――は最新の機体の狭間、攻撃...
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第十二話 勘違い

シャルル・デュノア、いいや本名シャルロット・デュノアは、IS学園で送る日常の酷く穏やかなことに、驚いていた。 生徒の大概が朗らかで人当たりが良く、特に同居人でもある一夏は言動にどきどきするところもあるが悪心からほど遠い人柄で、シャルロットは...
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第十一話 タイプ

本人はあまりそう思っていないが、霊夢とて現代っ子の端くれである。むしろ、ISという最先端のマストアイテムに日頃から触れられている彼女の今は、流行りに敏感な女の子達の理想と何ら変わらない。 とはいえ、最新の飛行パワードスーツに対しては造詣が深...
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第十話 針と破壊

クラス対抗戦。本来ならば、専用機持ちの生徒ばかりが注目されるこの大会にて、今回本命と目されている少女は、どこの国にも企業にも専用機を譲り受けて貰っていない一般生徒だった。 その名は博麗霊夢。こと、一年生の間で絶対の最強と噂されているのが、彼...
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第九話 日常

なんだかIS学園は騒がしくてあまりゆっくり出来ないな、と霊夢は思う。 時に理沙が遊びに来たりもするが、我が家たる神社の軒下にて茶を呑みながら年離れた義母や義父と共にのんびりと過ごしていたあの日々が今や懐かしい。 ここでは霊夢は教室は勿論のこ...
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第八話 恋愛と友情

今再びの第三アリーナ。IS学園一年1組2組の生徒達が固唾を呑んで見つめる中、対峙し浮かんでいるのはただ二つ。 赤を主とした第三世代型ISを纏う凰鈴音は、目の前のありふれた白き第二世代ISを身に着けふよふよとしている霊夢を強く睨みつける。 専...
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第七話 光

篠ノ之箒にとって、織斑一夏は唯一つの光だった。 それこそ盲目になってしまうほど心の底から想った相手であるし、何なら振られた今でも未だに大好きな男の子でもある。 とんでもなく外見が格好いいところとかはまあ、箒もそこに惹かれている部分も多々ある...
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第六話 恥ずかしい

博麗霊夢はIS学園の生徒である。そうであるからには制服を着用せずにはいられず、当然露出度の高いISスーツを着込むことだって義務付けられていた。 「水着みたいよね、これ……恥ずかしいわ」 ぴたりと肌に張り付く学校指定の薄一枚。肌触りがやたらと...
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第五話 天生

『日本には満を持して、という言葉もあるようですが……少し、待たせ過ぎではありません?』 『主役は遅れてやってくるっていうだろ? まあ正直に言うと……博麗が|一次移行《ファースト・シフト》も済ませていない機体で戦うのはどうかって言ってさ。少し...
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