私は彼女の魔嬢(まじかるすてっき) 第八話 味方 第八話 味方 「どうしよう……」 「むにゃむにゃ」 私は階段の中程で心を抱きしめ、そのまま停まっていた。どうしようもないと、固まって。無垢にも柔らかく眠っている心の姿ばかりが救いだ。 そう、私は好きな襲田さんに、攻撃を加えるどころか文句を言... 2019.12.31 私は彼女の魔嬢(まじかるすてっき)
私は彼女の魔嬢(まじかるすてっき) 番外話二 茉莉のヤンデレ 番外話二 茉莉のヤンデレ 生きるというのは、休まらぬことだ。そう、襲田茉莉は考える。真にこの世は忙しない。そうでなくても長々と、星々は廻り、熱を持ち続けている。一体全体さぞ疲れていることだろう、この世の全てが停まってしまえばいいのに、とすら... 2019.12.31 私は彼女の魔嬢(まじかるすてっき)
その他 最短はもうミンミではない? ~恐竜の中で一番短い名前~ 恐竜界でナンバーワン。それは多くの種類がありますが、その中で一つ分かりやすいものとして名前があるでしょう。また最長ではなく最短であれば覚えやすいものです。しかし、記憶から今ミンミから別に王冠は移っていました。情報とイラストと共に、解説します。 2019.12.30 その他
私は彼女の魔嬢(まじかるすてっき) 第七話 笑窪 第七話 笑窪 最近あまり彼女が、笑っていなかった。違いはただ、それだけの筈だったのに。 「魔物、弱いね!」 「強かったら私、戦わないよ」 「それもそうかー。痛いことされちゃったら、困るものね」 夜。空のあいつらから透過してきた月の光を浴びな... 2019.12.29 私は彼女の魔嬢(まじかるすてっき)
私は彼女の魔嬢(まじかるすてっき) 第六話 家族 第六話 家族 私の家は、他と違う。それは、家族がおかしいというばかりでない。たとえるならばそこは世界の傷口付近。大幅に狂った流れの中にある。 だから、それが極まれば、時に死んだはずの母が居ることだってあった。台所の中配膳の手を休め、今もこっ... 2019.12.29 私は彼女の魔嬢(まじかるすてっき)
私は彼女の魔嬢(まじかるすてっき) 第五話 白杖 第五話 白杖 魔法、とは何だろうと思う。このクラスは進みが良いからと随分と先んじて三平方の定理を教えて下さっている先生の言葉の大半を無視して、授業中に私はそんな余計なことを考える。 字面から読み解くと、簡単だ。悪なる迷わしの、法則。今は夢や... 2019.12.28 私は彼女の魔嬢(まじかるすてっき)
私は彼女の魔嬢(まじかるすてっき) 第四話 欺瞞 第四話 欺瞞 太陽とはアレに隠されて見えないもの。光はソレを透過し薄汚れたものしかない。 私にとって、バケモノ溢れる空は、世界に組み込まれた自然だった。大いに醜く、時に美しくも形を変える埋まりきった空。それを事実として理解し生きていることが... 2019.12.28 私は彼女の魔嬢(まじかるすてっき)
私は彼女の魔嬢(まじかるすてっき) 番外話一 心の勘違い 番外話一 心の勘違い 嵐山心は、大須滴が好きだ。それは、常識的な範囲を多分に超えて、どんな形にも留まらなかった。茫洋と、ただ思って彼女は彼女の近くで安堵する。 だから、一息つける家の中、最愛だった家族の間であっても今やつまらなくなっていた。... 2019.12.27 私は彼女の魔嬢(まじかるすてっき)
私は彼女の魔嬢(まじかるすてっき) 第三話 雨音 第三話 雨音 「わあっ、すてっきー、速いよー」 「私じゃあスマッシュを遅くは出来ないよ、っと」 「あっ、手前に落とさないでー」 世間では空梅雨が騒がれている中、ようやく降ってくれた雨が音を立てて、空の軋みを聞こえなくさせる。混ざりながらも大... 2019.12.27 私は彼女の魔嬢(まじかるすてっき)
私は彼女の魔嬢(まじかるすてっき) 第二話 喪失 第二話 喪失 私は自分で思っているよりも大分、見目が良いらしい。間違いなく性格は悪いのだろうが、人当たりには気を遣っているので、あまりそれが表に出て来ることもなかった。私には理解できないが、だからだろうか、異性からの告白というものはそれなり... 2019.12.26 私は彼女の魔嬢(まじかるすてっき)