茶蕎麦

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美鈴おかーさん

第四話 私の方が

博麗神社を祟る怨霊。いや纏わり付き過ぎた挙げ句に御霊信仰に巻き込まれたのか今や博麗神社の主神のようにすらなってしまっている、魅魔。彼女にとって紅美鈴という妖怪は奇々怪々な存在である。 魅魔はこれまで永き間、人の隣で呪っていた精神である。横か...
美鈴おかーさん

第三話 可愛い妹

「はっ!」 透過する、薄青に紅。朝霧に乗せた人魚の歌声響く中、霧の湖の畔にて、踊るものが一人。いや、それは舞にしては武骨であっただろうか。美しくも鋭い、それは演武となって霧を裂いていく。 優れた形の移り変わりはあまりに素早い。そこそこな長駆...
美鈴おかーさん

第二話 代わりじゃないよ

蒼穹に立ち昇った、残滓の煙、白一筋。神社の境内から振り返り見たその景色ばかりが記憶に残る。 博麗霊夢はその日、人里にて行われた盛大な葬礼に、深く感じることはなかった。 可哀想に、頑張るんだよ、上から投げつけられるそんな言葉を下から聞いて、た...
美鈴おかーさん

第一話 おかーさん?

布団の代わりに柔らかに繁茂した草。天井代わりに天の川に星々を散らす天上。木の根に横たえた顔の隣で跳ねた、バッタに笑う。 これは家なき子の、野宿。けれども、野を家とするのは、別に苦痛ではないと、紅美鈴は思う。 「何しろ、昔はこんなのばかりだっ...
美鈴おかーさん

美鈴おかーさん・目次

東方Projectの紅美鈴さんが主役の二次創作小説です。 妖怪の彼女が人と妖怪の間を行ったり来たりしながら母のごとくに少女らの心を和ましていく小説となります。 日向に安堵する妖怪、闇を知る人の子。白と黒は果たしてどちらに。
マイナスから目指すトップアイドル

第三十話 逃げ出してはいけない

ドームのゲスト室から望めるのは、空きを埋め尽くす夥しいまでの人の数。 五万を超える人波がうねるように一人を求めるその様は、まるで蜘蛛の糸のお話に出てくる地獄をすら想起できる。 そして、実際彼らはアイドル鹿子という少女一人に天国を覚えている者...
マイナスから目指すトップアイドル

第二十九話 悪役令嬢

譜を音にする。 それだけの慣れ親しんだ行為がこんなに緊張するとは思わなかったと、オーキッドプロダクションの若き編曲家、類村慎樹は三つ色で染めた短髪を指先で掻きながらそう述べた。 素直に音楽に仕立て上げる、それだけの本来そう過つことのないはず...
マイナスから目指すトップアイドル

第二十八話 ハーモニー

片桐朝茶子という少女は人界にあってしまった天国である。 そして、町田百合は人界に溢れ出ぬよう地獄を抑える蓋だった。 『そういえば結局、あの音楽家さん? あたし達の曲書いてくれなかったねー。どうしてだろ?』 「はっ、そりゃ心壊れた後に他人のこ...
マイナスから目指すトップアイドル

第二十七話 片桐朝茶子

この世に太陽が一つしかないというのは常識ではあるが、それは果たして何故だろうか。 生命が育まれるに丁度いいのがこの奇跡の恒星一強の環境であるが故に、大星は複数に並ばない。 だが、並べてそれと喩えてカシマレイコを太陽と呼んでいるばかりのアイド...
マイナスから目指すトップアイドル

第二十六話 地獄じゃない

七坂愛はこれまで姉という人を今ひとつ知らなかった。 なにせ、姉だという舞は自分のことをよく見てくれないし、直ぐお父さんお母さんと口喧嘩を始めるし、何よりお家に帰ってくることすら希なのである。 また寒そうな服に強い匂いを纏う目つきの悪いお姉ち...
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