私は彼女の魔嬢(まじかるすてっき) 第十話 魔者・後 第十話 魔者・後 「は、何言ってるか解んないが、どうにも既知のご様子だ。なら、こいつは……元人間の、さしずめ魔者といったところか。俺の記憶にはないが、滴の知り合いだったりするのか?」 「……うん。きっと、襲●さん。私のお友達」 「あはは。嬉... 2020.01.01 私は彼女の魔嬢(まじかるすてっき)
私は彼女の魔嬢(まじかるすてっき) 第九話 魔者・前 第九話 魔者・前 私は、流れる風の中、お兄さんの背中にひっしと掴まる。少し気恥ずかしいけれども、そうでもしなければ、危ないのだ。 なにしろ、今時速八十キロは下らないだろう速さで疾走するバイクの上に身体がある。亡くなるのは、あまりに簡単だ。た... 2020.01.01 私は彼女の魔嬢(まじかるすてっき)
私は彼女の魔嬢(まじかるすてっき) 第八話 味方 第八話 味方 「どうしよう……」 「むにゃむにゃ」 私は階段の中程で心を抱きしめ、そのまま停まっていた。どうしようもないと、固まって。無垢にも柔らかく眠っている心の姿ばかりが救いだ。 そう、私は好きな襲田さんに、攻撃を加えるどころか文句を言... 2019.12.31 私は彼女の魔嬢(まじかるすてっき)
私は彼女の魔嬢(まじかるすてっき) 番外話二 茉莉のヤンデレ 番外話二 茉莉のヤンデレ 生きるというのは、休まらぬことだ。そう、襲田茉莉は考える。真にこの世は忙しない。そうでなくても長々と、星々は廻り、熱を持ち続けている。一体全体さぞ疲れていることだろう、この世の全てが停まってしまえばいいのに、とすら... 2019.12.31 私は彼女の魔嬢(まじかるすてっき)
その他 最短はもうミンミではない? ~恐竜の中で一番短い名前~ 恐竜界でナンバーワン。それは多くの種類がありますが、その中で一つ分かりやすいものとして名前があるでしょう。また最長ではなく最短であれば覚えやすいものです。しかし、記憶から今ミンミから別に王冠は移っていました。情報とイラストと共に、解説します。 2019.12.30 その他
私は彼女の魔嬢(まじかるすてっき) 第七話 笑窪 第七話 笑窪 最近あまり彼女が、笑っていなかった。違いはただ、それだけの筈だったのに。 「魔物、弱いね!」 「強かったら私、戦わないよ」 「それもそうかー。痛いことされちゃったら、困るものね」 夜。空のあいつらから透過してきた月の光を浴びな... 2019.12.29 私は彼女の魔嬢(まじかるすてっき)
私は彼女の魔嬢(まじかるすてっき) 第六話 家族 第六話 家族 私の家は、他と違う。それは、家族がおかしいというばかりでない。たとえるならばそこは世界の傷口付近。大幅に狂った流れの中にある。 だから、それが極まれば、時に死んだはずの母が居ることだってあった。台所の中配膳の手を休め、今もこっ... 2019.12.29 私は彼女の魔嬢(まじかるすてっき)
私は彼女の魔嬢(まじかるすてっき) 第五話 白杖 第五話 白杖 魔法、とは何だろうと思う。このクラスは進みが良いからと随分と先んじて三平方の定理を教えて下さっている先生の言葉の大半を無視して、授業中に私はそんな余計なことを考える。 字面から読み解くと、簡単だ。悪なる迷わしの、法則。今は夢や... 2019.12.28 私は彼女の魔嬢(まじかるすてっき)
私は彼女の魔嬢(まじかるすてっき) 第四話 欺瞞 第四話 欺瞞 太陽とはアレに隠されて見えないもの。光はソレを透過し薄汚れたものしかない。 私にとって、バケモノ溢れる空は、世界に組み込まれた自然だった。大いに醜く、時に美しくも形を変える埋まりきった空。それを事実として理解し生きていることが... 2019.12.28 私は彼女の魔嬢(まじかるすてっき)
私は彼女の魔嬢(まじかるすてっき) 番外話一 心の勘違い 番外話一 心の勘違い 嵐山心は、大須滴が好きだ。それは、常識的な範囲を多分に超えて、どんな形にも留まらなかった。茫洋と、ただ思って彼女は彼女の近くで安堵する。 だから、一息つける家の中、最愛だった家族の間であっても今やつまらなくなっていた。... 2019.12.27 私は彼女の魔嬢(まじかるすてっき)