茶蕎麦

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原作版・皆に攻略される百合さんのお話

第一話 バッドエンドの後に

愛に肢体は要らない。誰がそんなつまらないことを言い出したのだろう。心だけでは足りない。あたしは彼女の全てが好きだった。亜麻色の柔らかなその髪に、チョコレート色の肌がお似合いの、芳しき伽羅の少女。水野葵はそんな女の子だった。日向にあって誰にも...
原作版・皆に攻略される百合さんのお話

【原作小説】皆に攻略される百合さんのお話・目次

ゲームは主人公のバッドエンドで終わり。でも、残りの世界は終末に至れどもそう簡単には消え去らない。主人公水野葵に愛された日田百合は、末期に残ったヒロインたちにも愛されるけれどもそもそも彼女に残った時間すら希少。幽かな程の命で、彼女らはどんな花を咲かせるのだろうか。
空を飛ぶ程度の――

第十四話 ゆっくりしたい

「っ、くうっ!」「はいっ、一夏くん残念ー」「うわっ!」どすん、というよりもずどん。そんな音とともに地面に突き刺さり、機械と人で出来た奇妙なオブジェと化した一夏を冷然と見下ろし、ロシアの第三世代ISのカスタム機、ミステリアス・レイディを纏った...
空を飛ぶ程度の――

第十三話 極み

IS学園第三アリーナ。遮蔽フィールドによって、存分に戦闘行動を採ることが出来るこの場。逆に言うならば檻の如くに閉じられて空へ向かうこと難しいそんな閉鎖空間にて、大空の自由を体現する一機があった。旧いそれ――打鉄――は最新の機体の狭間、攻撃の...
空を飛ぶ程度の――

第十二話 勘違い

シャルル・デュノア、いいや本名シャルロット・デュノアは、IS学園で送る日常の酷く穏やかなことに、驚いていた。生徒の大概が朗らかで人当たりが良く、特に同居人でもある一夏は言動にどきどきするところもあるが悪心からほど遠い人柄で、シャルロットはと...
空を飛ぶ程度の――

第十一話 タイプ

本人はあまりそう思っていないが、霊夢とて現代っ子の端くれである。むしろ、ISという最先端のマストアイテムに日頃から触れられている彼女の今は、流行りに敏感な女の子達の理想と何ら変わらない。とはいえ、最新の飛行パワードスーツに対しては造詣が深く...
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第十話 針と破壊

クラス対抗戦。本来ならば、専用機持ちの生徒ばかりが注目されるこの大会にて、今回本命と目されている少女は、どこの国にも企業にも専用機を譲り受けて貰っていない一般生徒だった。その名は博麗霊夢。こと、一年生の間で絶対の最強と噂されているのが、彼女...
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第九話 日常

なんだかIS学園は騒がしくてあまりゆっくり出来ないな、と霊夢は思う。時に理沙が遊びに来たりもするが、我が家たる神社の軒下にて茶を呑みながら年離れた義母や義父と共にのんびりと過ごしていたあの日々が今や懐かしい。ここでは霊夢は教室は勿論のこと自...
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第八話 恋愛と友情

今再びの第三アリーナ。IS学園一年1組2組の生徒達が固唾を呑んで見つめる中、対峙し浮かんでいるのはただ二つ。赤を主とした第三世代型ISを纏う凰鈴音は、目の前のありふれた白き第二世代ISを身に着けふよふよとしている霊夢を強く睨みつける。専用I...
空を飛ぶ程度の――

第七話 光

篠ノ之箒にとって、織斑一夏は唯一つの光だった。それこそ盲目になってしまうほど心の底から想った相手であるし、何なら振られた今でも未だに大好きな男の子でもある。とんでもなく外見が格好いいところとかはまあ、箒もそこに惹かれている部分も多々あるが、...
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