霊夢に博麗を継がせたら無視されるようになった

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霊夢に博麗を継がせたら無視されるようになった

第十一話 だから、私は嘘をつく

そこは、空間を覆わんばかりに大体が竹に竹に竹に竹で出来ていた。 まだ青いものや朽ちかけのもの、そして目印に難儀する程の似たような太い竹。 そんなものばかりが植わって入れ替わり立ち替わり伸びているそこは、当然縦横無尽に地下茎が張り巡っていて、...
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第十話 おっこっちゃう

「幻想郷史ではなく日本史か……原始の頃だと石器に、竪穴住居。古代で土器に古墳にヤマト王権で……ふむ。こうしてつらつらと並べていくのは問題ないか。いや、しかし目立つ事柄を集めたばかりが歴史ではないだろう。背景や文化なども確り記さねば……信憑性...
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第九話 ラブアンドピース

霧の湖の畔、結界によって消しゴムのように印象無くした空白地帯に潜んでいるいち建築。 先代、博麗慧音の手による封印結界の中に建つそれは、赤い壁面を更に赤い枠で覆い、隙間なくそれを並べて屋根や何やらで紅く飾った、そんな調和も何もなくどこまでも赤...
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第八話 才能は、ない

幻想郷唯一に近い森林地帯、魔法の森。 ここは、高低疎らで密な樹木に凸凹した地面は人の出入りを拒絶し、またその名の由来となったまるで魔法にかかったかのような幻覚をもたらす茸の胞子が飛び交う、そんなジメジメ不快指数抜群の地だった。 魔法の森には...
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第七話 背中合わせ

博麗の巫女というのは、巫女として神社の世話をするだけが仕事ではない。 最重要として博麗大結界――幻想郷の幻想性を保持する要となる境界――を維持する役目があり、また妖怪と人間の境が曖昧にならないように働くことだってあった。 そして、それら全て...
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第六話 きっと、朝は

先代の巫女である博麗慧音は、縁から繋がりしばしば永遠亭に訪れる招かれざる客である藤原妹紅を抜かすと、境界の妖怪以来となる八意永琳お手製の結界を見抜いて訪れた存在だった。 つまり、彼女はまともな人間としてはじめて月の賢者の敷いた術式を破った程...
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第五話 魔界の神の

現在魔法の森に住んでいるアリス・マーガトロイドという少女は、魔界から幻想郷に訪れた、当人曰く都会派魔法使いである。 そんな彼女の優れたところは洗練された美貌や所作だけでなく、秘めた七色の魔法の一片にですら綺麗を忘れない洒脱さによっても理解で...
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第四話 惚れさせないほうが、いい

幻想郷に洋書は少ない。 それどころかカトラリーのような小物やハグのような文化ですら波及せず、故にずっと幻想郷は和風のままだ。 これに関しては、西洋から遠く離れた日本という極東に幻想郷が位置しているからこそ、忘れられた存在を蒐める力を持つ【幻...
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第三話 皆がなんと言おうと

内心ライバルとしていた子が博麗の巫女に任命された。 又聞きながらもそんな事実を聞いて黙っていられる霧雨魔理沙ではない。 これはあの才能の塊に負けないように、そして人として置いていかず置いていかれないように、一丁伝手ある魔法使いを頼って魔法の...
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第二話 ぶっ飛ばしたい

「……面倒くさいわね。あの人、こんなこと毎日通いながらやってたの?」 博麗神社の境内は、それなり以上に広い。勾配も中々あり、旧ければ隙間だって多かった。 それを日々清めるというのは中々に苦労するもの。そして、現在神社の世話を任されている霊夢...
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