茶蕎麦

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霊夢に博麗を継がせたら無視されるようになった

第十八話 全てを忘れたとしても

「うーん……」 本を読むという行為に沈黙が付いて回るのは果たしてどうしてなのか、上白沢慧音はときに考える。 そして、きっとそれは読書という行いがそれだけ緻密なものであるためではないかと、今日の彼女は思いついた。 その通り、ただ目で文字を拾う...
うつくしさ極振りのアイドル生活

第二話 怪獣みたい

これは、美という概念すらを換えてしまったあのホンモノの身近で彼女を慕っていた、一人の人間の本音。 十を超えた取材交渉により彼が得ることができた、一欠片。しかし晒されることすらなかった一つ。 「はぁ……」 久方ぶりに、雑誌記者皆賀片尾(みなが...
うつくしさ極振りのアイドル生活

第一話 えいえいおー

あたしは片桐朝茶子(あささこ)、っていう名前の女の子。 そこらにいるような普通の子だよ、って言えればいいのだけれど実際あたしは頭が悪ければ、運動だって苦手なダメダメなんだ。 勉強は、結構色々知ることが出来て楽しいなとは思うのだけれど、いざ答...
うつくしさ極振りのアイドル生活

うつくしさ極振りのアイドル生活・目次

うつくしさ、それだけが何よりも現実離れしてしまっているおかしな少女の壊れたお話です。 片桐朝茶子。彼女は果たしてアイドルに留まることは出来るのでしょうか? 「じゃああたし、大きくなったらみんな仲良く●してあげる!」
それでも私は走る

それでも、私は走る

「全治、二ヶ月か……何、してようかな」 若葉色の一重の患者着に身を包みながら、少女は先に聞いた医者の言葉を繰り返す。 随分と長く気絶していたらしい合間にがっしりと巻かれたギプスを装置で釣り上げられた、そんな身動きろくに取れない大げさな眼前の...
霧雨魔梨沙の幻想郷

第四十三話

その実力、まるで人でなしのようであるが、しかしその実霧雨魔梨沙は、魔法使いを気取った、ただの人間の少女である。 当然、人であるからには無理はきき辛い。優れた術にて補っているが、それでもベースはあくまで人の子。疲れを感じれば眠るし、手を伸ばし...
霧雨魔梨沙の幻想郷

第四十二話

そのあやかしの魔力は幻想を逸する。広がった白熱は、最早太陽球に届く。立ち昇った力をたちどころに呑み込むに、天空では足りない。 故に、死蝶ですら、あまりの力に溺れて消え入った。死を帯びてすら消え入らない精密な偽花の群れに溢れた空には、お化けが...
霧雨魔梨沙の幻想郷

第四十一話

魂魄集えば、その霊気は冷気を周囲に及ぼし凍えさせる。花吹雪は、その名前のまま鮮やかにも寒く。そんな、あまりに冷たい春の空は、一条の光線にて解けて温まる。 辺りは包まれ、余裕はあっとう間に消されていく。いたずらにそれが振り回されないのは、幽か...
霧雨魔梨沙の幻想郷

第四十話

花が開いて薫り飛ばせば、人に霊だけではなく、虫達も大わらわに飛び回るもの。彼らはぶんぶんと、自分達を上回る数の多色に目を奪われながら花弁の間を行ったり来たりして蜜を頂く。 そして、その身にどっしりと様々な花粉を纏った状態で、一輪から飛び立と...
霧雨魔梨沙の幻想郷

第三十九話

博麗霊夢は自分の持つ能力のことをよく、空を飛ぶ能力ね、と口にしている。それは何処までも正しい事実であるが、それだけでなく、彼女は博麗の巫女としての能力も確りと修めていた。 空を飛んで陰陽玉を操り、御札と針を持ってして弾幕戦を行う。脇が甘いと...
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