オリジナル小説

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うつくしさ極振りのアイドル生活

第八話 地獄の蓋

「はぁ、めんどいですけど、仕方ないですねぇ」日差しまだまだ暑いに足りない淡さの中。しかし天から降りてきたそれらが自分に沁みるのを嫌がる少女は、日傘を差す。それがふりふり黒レースと白いラインに覆われているのは彼女の趣味だろうか。暗がりの衣服も...
うつくしさ極振りのアイドル生活

第七話 おばけ?

あたしは片桐朝茶子。実はジェンガが好きな女の子だよ。あの積み木って、とっても楽しいよね。何しろ続ければ続けるほどどんどんもろく、スカスカになっていって、最後は崩れて台無しに。そんなのはとっても命に似ていて可愛いと思うんだ。あたしは、一人だっ...
うつくしさ極振りのアイドル生活

第六話 インプリンティング

水木巫女子は、自分を世界で一番キレイな存在になれると思っていた。そして、キレイであれば、何もかもを思い通りに出来る、と。そんな勘違いをずっと続けていた少女だったのである。巫女子は小さい頃からよく言われていた、可愛い子だ、という褒め言葉を嫌っ...
うつくしさ極振りのアイドル生活

第五話 がんばってね

あたしは皆のアイドル、片桐朝茶子。あ、でもまだ誰にもアイドルっぽいところって見せてなかったかも。ということは、まだ誰のアイドルでもないんだね、きっと。これから頑張らないと。せめて、一人くらいお友達作ることが出来るようになるまでは、ね。「へぇ...
うつくしさ極振りのアイドル生活

第四話 ファンっすから

ぱたん、と扉が閉じられる。それだけですべての無闇な緊張が解けるのだから、恐ろしい。絶世に対する畏れから逃れられた後に、残るは男二人の無意味な沈黙。寡黙では決してない大男二人であっても、しかし開放からの快感はどうしようもなかったようだ。全身か...
うつくしさ極振りのアイドル生活

第三話 アイドル、やってます

あたしはあたし。片桐朝茶子。最近身体が硬いってことが判明したから、毎日お風呂上がりにストレッチを日課にしている女の子なんだ。さて、そんなあたしがストレッチ以外にしていることといったら、それは芸能事務所に土日通うこと。けっこうこれ、大変なんだ...
うつくしさ極振りのアイドル生活

第二話 怪獣みたい

これは、美という概念すらを換えてしまったあのホンモノの身近で彼女を慕っていた、一人の人間の本音。十を超えた取材交渉により彼が得ることができた、一欠片。しかし晒されることすらなかった一つ。「はぁ……」久方ぶりに、雑誌記者皆賀片尾(みながかたお...
うつくしさ極振りのアイドル生活

第一話 えいえいおー

あたしは片桐朝茶子(あささこ)、っていう名前の女の子。そこらにいるような普通の子だよ、って言えればいいのだけれど実際あたしは頭が悪ければ、運動だって苦手なダメダメなんだ。勉強は、結構色々知ることが出来て楽しいなとは思うのだけれど、いざ答案に...
うつくしさ極振りのアイドル生活

うつくしさ極振りのアイドル生活・目次

うつくしさ、それだけが何よりも現実離れしてしまっているおかしな少女の壊れたお話です。片桐朝茶子。彼女は果たしてアイドルに留まることは出来るのでしょうか?「じゃああたし、大きくなったらみんな仲良く●してあげる!」
原作版・皆に攻略される百合さんのお話

ルート8 佳日の無垢 日田百合①

あたしにとって、世界はとても痛いものだった。でも、同時にとても綺麗で温かいものでもあったのかな、とも思う。生きることが大変なのっていうのは、あたしにとって普通のこと。何時も息をするとぎゅっと胸の奥が痛むことみたいに、今も昨日もきっと明日もあ...
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