【涼宮ハルヒ】をやらないといけない涼宮ハルヒさんは憂鬱

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【涼宮ハルヒ】をやらないといけない涼宮ハルヒさんは憂鬱

第二十一話 位置エネルギーは二重丸

野球は頭を使うものだっていう言葉、私は聞いた覚えがあるわ。別に、それに異論なんてない。伯仲した試合の中で読み合いが大切になることなんてしょっちゅうでしょうし、せっかく各々位置エネルギーも高く掲げている頭を使わないなんて勿体ないもの。当然のよ...
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第二十話 ロージン+ハイエナ

白黒付けるっていう言葉を私は偶に聞いたりするわ。これって、物事の是非などを決めて決着をつけるっていう文句よね。確かに、白黒で善悪真偽きっちり分けちゃった方が世の中分かりやすいのかもしれないわ。二元論はとっても単純だもの。どちらにしようかな、...
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第十九話 メロンパンな代打

「うーん……」今日は寝坊助したせいで校内に持ち込んだ弁当箱の四角形に米粒ひとつだって詰め込めていなかった残念な日。そのために残念ながら何時ものクラスメートの皆と仲良しお昼は諦めて、せっかくだからと購買で購入したパンを持ってここ文芸部兼SOS...
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第十八話 キュウリをピンどめ

あともう少しで6月。女子更衣室の窓から仰いでみれば、梅雨前のこの頃にしては少しばかり重ったい曇り空が広がっていたわ。今日は予報だと雨と聞いたのだけれど、なんとか曇天のままで、むしろ気温は運動するのに丁度いいくらい。だから、私達SOS団も野球...
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第十七話 井戸端会議なシーソーゲーム

好きのサインというのは、色々とあると思うわ。あ、この場合は異性に対する好きね。アイラブユーの伝え方ということ。たとえばとある鳥さんだとダンスを披露したり、また違った鳥さんなら羽根を大きく広げて美しさをアピールしたりするみたい。それにそもそも...
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番外話② 古泉一樹の望月

正直に言おう。俺は超能力者というものにずっと、憧れていた。いや、だってそれはそうだろう? 背を比べ合うことだって楽しみだった子供の頃も、俺にもあるんだ。そうするとちょっと足が速いだけで幼心には凄く感じたってのに、そんな通常能力を超えてる力な...
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番外話① 長門有希の願望

「座ってて」勝手なんて知ったこっちゃない他人のテリトリーの中、俺はそいつの言葉におうだかああだかよく分からない蚊の鳴くような声を返した。いや、腰の引けたそんなざまで本当に返答になっていたかどうかは分からなかったが、この相手、長門有希には特に...
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第十六話 【涼宮ハルヒ】をやらないといけない涼宮ハルヒさんは憂鬱

――――涼宮さんの真似は誰にも出来ない。きっと、彼女自身も意識的には出来ないよ。そこに意思の介入する余地はないんだ。どんな偉大な知恵を持つ何者にも不可能さ。状況は絶望的。私はただ世界に二人ぼっちという浪漫を求めていただけだったのに。気づけば...
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第十五話 願いはアンビバレンツ

私の中にある力って、きっとスパゲッティコードのように複雑に入り固まったものだと思うの。きっかけがなかったので今までまるっと引き上げることはなかったのだけれど、さあやろうとしたら、世界が変わるくらいのレベルの力って中々引き出せない感じがするの...
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第十四話 ナイフ÷友達

緑のカーテンがひらひらと。淡い光で包まれる、保健室。ヤスリで削った陽光を宙にばらまいたかのような柔らかさの中で、朝倉さんは大きく素直な形のナイフをひゅんと軽く投げ上げたわ。危ない、と私が口にする前に、三回転くらいしてから戻ってきたその柄を掴...
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