二次創作小説

スポンサーリンク
博麗咲夜、十六夜霊夢

私の全て

紅魔館には、小悪魔が居る。それは俗に言う「小悪魔的存在」ではなく本物の悪魔のリトルバージョン。彼女は悪魔らしくたちの悪い不条理であり、大体において聖なるものを犯したがるなんて癖を持つのがまたどうしようもない。よく絡まれる霊夢は普通にカミサマ...
博麗咲夜、十六夜霊夢

犬と狐

博麗咲夜は、犬と狐が違う生き物であるとは知っていた。だが、それだけ。幼い頃には互いの根本が異なるわけでなければむしろ親しい存在であると錯覚すらしていて。「咲夜……私はお前の無能が殺してやりたいくらいに憎いよ」「そう……ごめんなさい」「はぁ。...
博麗咲夜、十六夜霊夢

ぎゃおー

十六夜霊夢には、天敵が居る。それは地下深くを根城としていて、何もかもを台無しにしてしまう気性の荒さを持っている上に、ずる賢い。なるほどそれだけを取ればパチュリーが蛇蝎のごとくに嫌うネズミ――羊皮紙を食む――を指しているようであるが、実際それ...
それでも私は走る

抜け駆け

第59回菊花賞。11月8日の本日に京都競馬場にて行われるグレード・ワンのレース。クラシック三冠のうち、最後の冠の一つ。最も強いウマ娘が勝つとすら言われる程にここまで菊花賞では培った実力を試される。3000メートルの厳しい道程を真っ先に踏破し...
それでも私は走る

走ってもいいの?

「良かった……」結局、此度の競走の損傷は少女のその一言に尽きる結末だった。左足舟状骨の粉砕骨折。無論前後の距骨や楔状骨も無事ではすまない。創外固定器にて整復位を保持するのも困難だったため、手術時間も遅くまで伸びる。しかし、キミはそこまで力ん...
博麗咲夜、十六夜霊夢

もう、死んでもいい

実は、博麗咲夜が時間を操る程の能力を持っていることを知っている者は数少ない。理由として大きいのは、彼女が能力を自身の生命線として仔細を語りたがらないため。故に、敵対するものどころか身内の間でも咲夜には瞬間移動を可能とする力がある程度に思われ...
博麗咲夜、十六夜霊夢

蚊の一種ではない

「またこの結界って奴、ちょっと弄られてるわね……ま、これくらいなら通れそうだけど」空中に確かな隔たりを指先で感じながら、霊夢はそう呟く。引っ掻いたところで凹みもしないそれは膜と言うよりも、見えない壁。明らかに、そこにはここから通さないという...
霊夢に博麗を継がせたら無視されるようになった

第三十九話 セイヴァー

霧雨魔理沙はきっとこの場の誰より怖いものを知っている。幼少期の夜の厠に始まり、怪我の痛みに友への嫉妬に、やがて別離の恐怖を学ぶに至った。結果、人間なんて周囲に怖いものばかりだと魔理沙は考える。妖怪たちと比べれば脆い、足りない、考えなしの三重...
博麗咲夜、十六夜霊夢

陰陽玉

博麗咲夜には、確かに母がいた。産みの母は直ぐに手も縁も離されたがために朧であるが、先代の巫女として最期まで立派に務めを果たしていた、そんな育ての母は間違いなく存在したのだ。彼女は線の細い人だったと、咲夜は亡くした今になってよく思い出す。装備...
博麗咲夜、十六夜霊夢

最高段

「わー、あははっ」「きゃー!」「はぁ……うっさいわねえ」ホワイトブリムをてっぺんに載せているばかりの稚すぎる少女らの職務放棄な稚気の発声に、柳眉を寄せているのはまた少女。頑張らない奴らを見下げる白黒な彼女の手もまた、しかしおなざりだ。しかし...
スポンサーリンク